OBD検査と2ヶ月前車検│車検制度の変更で新時代のカーライフ到来!

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車検場の検査ラインメンテナンス

自動車のAI化、高機能化に伴い、最近車検制度が相次いで改正されています。
今回取り上げるのは、2024年10月より導入されたOBD検査と、2025年4月より開始される、車検満了日2ヶ月前受付の実施についてです。
これらの改正は、ユーザーにとっても整備事業者にとってもメリットがあり、より効率的で安全な車検制度の実現に大きく貢献すると考えられます。
ぜひこの機会に、改正された車検制度への理解を深め、賢く利用していきましょう。

OBD検査の導入

obdコードと検査表

OBD(On-Board Diagnostics)検査は、車両の電子制御ユニット(ECU)に記録された故障コードをチェックし、異常を早期に発見することを目的としています。
このシステムを活用して、自動車の状態や排出ガスの適合性を確認し、運転安全性と環境への配慮を促進することが目的です。
これにより、事故や故障を未然に防ぐことが可能です。
特に、近年の自動車は多くの電子システムが搭載されており、これらのシステムの健全性を確認することが重要になっています。

対象車両と実施方法

OBD検査は、2021年10月以降に製造された国産車や、2022年10月以降に製造された輸入車が対象です。
つまり国産乗用車では、2021年10月以降に新車購入した初回の車検が対象になります。

   注意事項
   2021年10月より前の車両は、従来通りの車検を受けることができます。
   OBDを搭載していない車両は、従来通りの排ガス測定を受ける必要があります。

検査方法

OBD検査では、検査用スキャンツールを使用してOBD(車載式故障診断装置)に記録された特定DTC(故障コード)を読み取ります。
このプロセスでは、現在の故障、過去の故障、および仮の故障が確認されます。
これにより、電子制御システムの状態を詳細に確認することができます。

検査の精度向上

OBD車検では、OBDのデータに基づいて排ガスを検査するため、より正確な検査結果を得ることができます。
排ガス検査は、従来の車検では実際にエンジンを回して測定していましたが、OBD車検ではOBDから排ガスデータを読み取って検査を行います。
これにより、不正改造車や不調車を見逃すことなく、交通安全に貢献することが期待されています。

OBD車検のメリット

OBD車検の導入により、従来の目視検査に比べてより正確で効率的な車検が可能となります。
エラーコードの読み取りや故障箇所の特定が容易になり、隠れたトラブルや排出ガスの不正を早期に検知できるため、車両の安全性や環境性能を向上させる効果が期待されます。

費用と影響

OBD検査の導入に伴い、1台あたり400円の技術情報管理手数料が追加されます。
これは自動車メーカーが提供する故障診断に必要な情報管理や、検査場や整備工場が利用する情報システムの運用費用に充てられます。

整備工場への影響

OBD検査の導入により、整備工場は新たな設備投資や技術研修が必要です。
特に、OBD検査用スキャンツールや関連ソフトウェアの導入が求められ、コストや運用方法の見直しが必要です。
また、整備士には新しい知識と技術が求められるため、教育・研修体制の強化も重要です。

OBD検査とOBD点検の違い

OBD点検は2021年から実施されている定期点検で、主に目視や簡易的な診断が行われます。
OBD点検は定期点検の一環として、車両の故障やトラブルを早期発見するためのものです。

  一方、OBD検査は2024年10月から車検時に必須となり、保安基準に適合しない故障を見つけ出すことが目的です。
  特定の故障コード(DTC)をチェックし、その結果に基づいて合否が判定されます。
  特定DTCが検出されると車検不合格となるため、より厳格な基準が設けられています。

車検満了日2ヶ月前車検の導入

車検証

従来は、車の車検は車検満了日の1ヶ月前からしか実施できませんでした。
しかし、2025年4月1日より、車検満了日の2ヶ月前から車検を実施できるようになりました。
例えば、8月1日が満了日の車両を6月10日に車検しても、次回の満了日は2年後の8月1日となります。
これは、国の施策により、ユーザーの利便性向上、整備事業者の稼働率の集中回避を目指して導入されるものです。

この制度を利用することで、ユーザーは車検の予約や準備、整備工場の選択に余裕ができます。
自分のライフスタイルに合わせた車検時期の選択が、可能になります。
また、整備事業者は検査予約の分散化による混雑緩和や、前受け検査の実施による作業時間の確保が期待できます。

2ヶ月前車検のメリット

車検の予約期間が広がる

従来よりも2ヶ月早く検査を受けることができるため、ユーザーは自分の都合に合わせて車検の予約が可能です。
繁忙期を避けたり、旅行の前後に合わせて検査することもできます。

整備工場の選択範囲が広がる

車検の時期に余裕ができるため、複数の整備工場を見積比較したり、遠方に信頼のできる整備工場に持ち込んでも、車検満了日までに十分な時間があります。

車検の混雑緩和が期待できる

検査予約が分散されることから、整備工場での混雑が緩和されることが期待されます。
工場によっては、検査料金割引や早期受検割引を設ける可能性があるため、お得に車検を受けることができるかもしれません。

トラブル発生時の対応に余裕ができる

車検時に予想外のトラブルが発生しても、2ヶ月あれば修理に十分な時間があります。
万が一、車検に合格できなくても、再検査を受けて車検満了日に間に合わせられます。
レアな車や、旧車をお持ちのユーザーにとっては、朗報となるでしょう。

ユーザーにとってはメリットが多数

車検満了日2ヶ月前車検は、ユーザーに多くのメリットをもたらす制度です。
特に、車検にあまり時間をかけることができない忙しい方や、複数の整備工場を比較検討したい方にはとても有効です。

また、整備工場としても車検の混雑緩和につながることが期待されます。
ユーザーが車検時期を柔軟に選択することで、繁忙期と閑散期を効率的に管理することができるからです。

私は、50回近くユーザー車検をやってきました。

1ヶ月車検受付期間が伸びたことで、スケジュールにも心理的にも余裕ができますね。

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まとめ

2024年10月から2025年4月にかけて実施される車検制度の変更は、ユーザー、自動車業界双方に大きな影響を与えるものです。

まず、2024年10月からのOBD検査の導入は、車両の電子制御システムの健全性を確認する重要なステップとなります。
これにより、先進運転支援システム(ADAS)や自動運転システムなど、目に見えない故障の検出が可能になり、車両の安全性が向上します。
ただし、新たな検査機器の導入や技術者の教育など、整備工場側の準備も必要となります。

次に、2025年4月からの車検満了日2ヶ月前車検の導入は、ユーザーの利便性向上と整備工場の業務平準化につながります。
ユーザーはより柔軟に車検時期を選択でき、整備工場は繁忙期の負担を軽減できる可能性があります。

これらの変更は、自動車技術の進化と社会のニーズに対応したものであり、車両の安全性向上と車検制度の効率化を目指しています。しかし、円滑な導入のためには、整備工場、自動車メーカー、そしてユーザーの間で十分な情報共有と準備が必要です。

車検制度の変更は、一時的には混乱を招く可能性もありますが、長期的には自動車社会の安全性と利便性の向上につながるものと期待されます。